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“ChristopherNolan”

ダークナイト ライジング / THE DARK KNIGHT RISES

THE DARK KNIGHT RISES4

2012年 / アメリカ
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:ジョナサン・ノーラン / クリストファー・ノーラン
出演:クリスチャン・ベイル / マイケル・ケイン / ゲイリー・オールドマン / アン・ハサウェイ / トム・ハーディ / マリオン・コティヤール / ジョセフ・ゴードン=レヴィット / モーガン・フリーマン

「人はなぜ落ちるのか?」「這い上がるために落ちるんだ」

この2つの台詞はシリーズを通して、特に『バットマン ビギンズ』と今作『ダークナイト ライジング』において繰り返し出てくる、ある種のキーワードのような台詞となっている。

幾度となく“這い上がる”ことを選択し、試練を乗り越えてきたバットマンに対し、2作目にしてもはや伝説的となった『ダークナイト』を経て、もがき苦しみながら完結篇を仕上げていったであろうノーランの姿がかぶるかのようだった。そしてバットマン(=ダークナイト)とともに、堂々たる姿で完璧なまでに這い上がってみせた。

「あなたの思いを踏みにじった私は、執事失格です。ですが、これであなたの命を救えるなら本望です。」アルフレッドが放った一言。いろいろあるだろうけど、ここに凝縮されてるような気がしたなぁ。

『ダークナイト』=『ジョーカー(ヒース・レジャー)』というイメージが強烈に残り、胸に刻まれてることは今さら言うまでもないけど、ノーランはこの3部作に対してブルース・ウェイン(クリスチャン・ベイル)の成長の物語だとしている。

もちろんそれは同時にアルフレッド(マイケル・ケイン)やゴードン(ゲイリー・オールドマン)ら、バットマンを取り巻く周りのキャラクターの成長にも繋がっているわけで、特にアルフレッドの今作における行動や言動は、心を動かされるようなものとなっている。

忠実な執事として、時にはユーモアなどを混ぜながらブルースが幼い頃から見守り続けてきたアルフレッドが、闇の騎士としての自分に囚われ続けているブルースに対していてもたってもいられず、感情をあらわにして想いをぶつけ、執事の身から退き、涙まで流すシーンもある。こんなアルフレッドは見たことがないし、ちょっと見たくもないとも感じたけど、彼の一挙手一投足がとても考え深いものであることと成長を再確認でき、ラストではお互いの人生を全うしようじゃないか、ということが伺える。

まさかスケアクロウがあんなところで出てくるとは思わなかったなぁ。考えてみれば恐ろしい。バットマンには誰でもなれるかもしれないけど、スケアクロウには誰でもなれないだろうからなぁ。

とにかく大満足で、一瞬な2時間45分でした。ロビンもカッコいいね。

インセプション / INCEPTION

INCEPTION

4

2010年 / アメリカ
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:クリストファー・ノーラン
出演:レオナルド・ディカプリオ / 渡辺謙 / ジョセフ・ゴードン=レヴィット / マリオン・コティヤール / エレン・ペイジ / トム・ハーディ / キリアン・マーフィ / トム・ベレンジャー / マイケル・ケイン

テーマとなるのは「他者の夢に入ってアイデアを盗んだり植え付けたりする」といういわば超SF的要素が押し出されるが、作品にリアリティを追求し続けるクリストファー・ノーランはその対象をパーソナルに当て、見事な世界観を構築している。

クロスカッティングや逆行する時間、「ダークナイト」を思わすような重低音を響かせた音響などなど、クリストファー・ノーランが得意とする表現が効果的に多く登場し、思う存分“他者の潜在意識”に触れる感覚を与えてくれる。コブがアリアドネに夢を設計し共有することを教授してるシーンは鳥肌が立ちっぱなしだった。よくは見えてないけど、夢の背景って確かにあんな風になってるかもー!とゾクゾクしっぱなしだった。さらにアリアドネはその概念を覆そうと、設計上重力をなくしてみたりして独特な視覚効果で奇妙な世界へ連れて行ってくれたりする。

大きなポイントとなるのが夢に“階層”があるという部分。夢を見てる中でさらに夢を見て夢を見る。いつか見た夢で自分もそんなことをやってたんじゃないかなと思ったりする反面、それぞれの階層で起こっていることがすべての夢に関連付けされ反映される、今見てるシーンは何階層目だったっけ?あの一件ってそもそも夢だったっけ??などなど、クリストファー・ノーランの真骨頂とも言うべき複雑化する構成となってるんで、ある程度の整理も必要になってくるかもしれない。ボケーっとできるヒマなど一切なく、2時間30分のアイデア植え付け大作戦が加速する。

コブ役のレオナルド・ディカプリオもスコセッシの「シャッター・アイランド」といい、複雑な背景がある“切ない男”という難しい役回りが続くけど、とても良かったんじゃないかと思います。意外にも重要な立ち位置で登場する渡辺謙も堂々たる存在感でした。

ダークナイト / THE DARK KNIGHT

THE DARK KNIGHT5

2008年 / アメリカ
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:ジョナサン・ノーラン / クリストファー・ノーラン
出演:クリスチャン・ベイル / マイケル・ケイン / ヒース・レジャー / ゲイリー・オールドマン / アーロン・エッカート / マギー・ギレンホール / モーガン・フリーマン / エリック・ロバーツ / ネスター・カーボネル

まずは痛烈なインパクトを残してくれたヒース・レジャーの最高の狂演にあっぱれ。そしてご冥福を。

クリストファー・ノーランは完璧なまでに徹底したヒーローアクション映画を作っちゃったなっていうのが大筋での感想。現代的なビジュアルと漫画的な演出のバランスが絶妙で、とても心地よかった。

常に時間に追われる緊迫感の中、アクションも絶えずスピード感があって見応え十分。ジョーカーを殺さない、殺せないバットマン。なぜ正面ではなくダークナイトという裏側のタイトルなのかというところまでそりゃもう徹底されてますよ。

フォロウィング / FOLLOWING

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5

1998年 / イギリス
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:クリストファー・ノーラン
出演:ジェレミー・セオボルド / アレックス・ハウ / ルーシー・ラッセル / ジョン・ノーラン / ディック・ブラッドセル

スゴイ!面白い!ノーランさん面白いよ!!モノクロも良いよ!

映画としては70分って短い方だけど、すごく凝縮されてる。すげーなー。

登場人物はシンプルなんだけど「あれっ??彼って...」ってなるとこあったりでシンプルじゃない感じ。てかいきなり手袋吐き出してたりで全然シンプルなんかじゃない。何を言ってんだかわかんないけど、観ればわかると思います。

終盤の彼の慌てっぷりが妙におかしかった。無駄に現場を映してなかったり、あの時間の交錯といい、想像しつつ頭も回転しなきゃ!って。好きなのはノウハウを教えるとこ。

さすがに後をつけるまではいかないけど、一回気になりだしたら特別な存在みたいになって...っていう話はわかる気がする。メメントよかこっちが好きです。箱は大切です。

メメント / Memento

Memento

4

2000年 / アメリカ
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:クリストファー・ノーラン
出演:ガイ・ピアース / キャリー・アン・モス / ジョン・パントリアーノ / マーク・ブーン・ジュニア

やー斬新斬新。すごいよねコレ。面白い。一気にポラが欲しくもなった(笑)。
ボーッと観てたら何がなんだかわかんなくなるよ。記憶がモノ言うねぇ。逆回転だし。しかしまぁ10分前の記憶が消えちまうて。「前向性健忘症」のピアースもよかったー!