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“KathrynBigelow”

ゼロ・ダーク・サーティ / ZERO DARK THIRTY

ZERO DARK THIRTY

5

2012年 / アメリカ
監督:キャスリン・ビグロー
脚本:マーク・ボール
出演:ジェシカ・チャステイン / ジェイソン・クラーク / ジョエル・エドガートン / ジェニファー・イーリー / マーク・ストロング / カイル・チャンドラー / エドガー・ラミレス ラリー / ジェームズ・ガンドルフィーニ / クリス・プラット / フランク・グリロ

『ゼロ・ダーク・サーティ』は、ビンラディンの居場所を突き止めるべく孤軍奮闘するCIAの若き女性情報分析官マヤのプロセスにスポットを当てた事実に基づく作品だけど、監督キャスリン・ビグローと脚本家マーク・ポールが、当事者たちから念入りに取材を重ねて物語を構築したフィクション映画だというのが信じられないし、これらをわずか2年間でこれほどまでのものに仕上げたというのがもっと信じられない。

上映時間は160分。この2時間強の間、観客たちはマヤのビンラディン捜索を追うとともに、ドキュメンタリーなのかフィクションなのかという自問自答を繰り返しながら、どう受け止めればいいのか半ばパニックに陥りそうなまでの行き場のない空間に閉じ込められる。

高校を出てからCIAに入り、ビンラディン捜索にすべてを捧げてきたマヤという一人の女性がどう変わっていくかという劇映画。
初めて尋問に立ち会ったり、相手の罠にはまり仲間を自爆テロで失ったり、自ら爆発テロに巻き込まれたり、一歩家を出れば狙撃されたりする中で、ボロボロになりながらもビンラディンに近づいていく彼女。死体袋を開けて彼の動かぬ姿を見たとき何を思ったのか、これから自分はどこへ向かうのか。それらを問い詰めてきます。

証拠はつかめないものの、ビンラディンの隠れ家だと思われる建物を見つけてから襲撃のGOが出るまで、相当な期間“待機”することになる。マヤは動こうとしない上層部に苛立ちをぶつけ、“何もしないというリスク”だと主張し、会議の席でCIA長官に「お前は誰だ?」と聞かれて「ビンラディンを見つけたクソッタレです。」と言い放つ。このシーンはとても印象的でした。

クライマックスでネイビーシールズがビンラディンの隠れ家を襲撃する一部始終がとにかく素晴らしい。

キャスリン・ビグローはこのシーンの撮影について、スタイリッシュな演出は避け、作りモノに見えないように細心の注意を払い、逆に抑えることでリアルさの美学を表現したと言っているけど、最高潮に達したこの臨場感と緊迫感は、この上ないエンターテイメント性を持ち合わせていた。

ちなみに、この隠れ家も入手した写真を元に、原寸通りに壁のタイルまで忠実に再現して建てたようです。作品全体を通して言えることだけど、彼女の徹底したリアリズムを感じることのできるエピソードです。奇しくもこの襲撃シーンは、ビンラディン殺害から1周年にあたる日に撮影されたという。

この襲撃シーンを観るだけで1,800円払ってもいいです!と言っても言い過ぎじゃない。こんな映像を突きつけられたら、現実との区別がつかなくなっちゃうよ!と軽く怒りすら覚えてくる。これが現場なんだと言わんばかりの淡々とした冷酷さ。スゴイ、怖い、スゴイよ、怖いよこんなの、あんまりだよ。

ハートロッカー / THE HURT LOCKER

THE HURT LOCKER4

2008年 / アメリカ
監督:キャスリン・ビグロー
脚本:マーク・ボール
出演:ジェレミー・レナー / アンソニー・マッキー / ブライアン・ジェラティ / レイフ・ファインズ / ガイ・ピアース / デヴィッド・モース / エヴァンジェリン・リリー / クリスチャン・カマルゴ

2004年、イラクはバグダッドで任務に就くアメリカ軍爆発物処理班の話。ほとんどドキュメンタリータッチで描かれる戦場は“爆発物がいつどこで爆発するかわからない”感を見事に演出していて、常に一定の緊迫感がみなぎるままエンドロール。たまに挿入されてるスローモーションの映像がたまらんかったです。

冒頭で出てくる「戦争は麻薬のようなものである」というメッセージが物語を構築するように、爆発物にハマっちゃってもうどうしよもなくなっちゃった男もいたりするんです、男ってコレだから困りもんだわー、という部分にフォーカスされつつ、恐怖、狂気、孤独などと同時に戦場においてのヒロイズムとその代償を投げかけている。

そしてやっぱり脱帽なのが、男のハードボイルドな生き様を表現する女性監督キャスリン・ビグロー。873個の爆弾を処理してその部品を集めるのが趣味とか、「大人になったら好きなものはひとつふたつしか残らない。おれの場合はひとつだ。」とか、家に帰ってきたかと思ったらまた期間365日で任務に出ちゃって、すべてを物語るかのような後ろ姿とか、もう男臭くてしょーがない。素晴らしいよビグロー!

ストレンジ・デイズ -1999年12月31日- / Strange Days

Strange Days

3

1995年 / アメリカ
監督:キャスリン・ビグロー
脚本:ジェームズ・キャメロン / ジェイ・コックス
出演:レイフ・ファインズ / アンジェラ・バセット / ジュリエット・ルイス / トム・サイズモア / マイケル・ウィンコット / ビンセント・ドノフリオ / グレン・プラマー

2000年の幕開けでLAが熱狂発狂ドンチャン騒ぎ。カウントダウンのシーンにはしびれたぁー。まさにタイトル通りの映画。

K-19 / K-19: THE WIDOWMAKER

K-19: THE WIDOWMAKER

3

2002年 / アメリカ=イギリス=ドイツ
監督:キャスリン・ビグロー
脚本:クリストファー・カイル
出演:ハリソン・フォード / リーアム・ニーソン / ピーター・サースガード / クリスチャン・カマルゴ / ピーター・ステッビングス / ジョス・アックランド

実際あった話。やっぱり潜水艦モノは面白いです。緊迫感や緊張感がたまらん。
あれ見たあとじゃ入りたくねぇよなぁ...。チーフ!ナイスッ!コックさんは大変ね。いろいろ問題が発生してくるわけですよ。浮上するときのシーンなんかよかった。艦内での艦長やクルーのやりとりの印象が強い。みんなケツ出してた。