15日16日に開催された試合の中で最も世界中のフットボールファンが心待ちにしてた大決戦。ロンドンともいえどもボールポゼッションはバルサが大きく上回ったが、残り15分でチームと流れが見違えるほど変わりアーセナル・スタジアムが大熱狂へと変わった。
バルサはファン・ペルシーの同点弾までは落ち着いていつも通りの自分たちのサッカーが展開できていた。ここがロンドンだろうがどこだろうが、前半のビジャのゴールからさらに相手を引き離そうと追加点を狙いに来ていた。相変わらずダニエウ・アウベスは右WGかのような高いポジションを取り続け、ビジャも裏へ抜け出す意識を絶やすことはなかった。シャビ、イニエスタ、ブスケツの中盤もまったく問題なかったのだが、何度か決定機が訪れていたエースメッシのゴールだけが足りなかった。70分少し手前で連続して自分の得意のかたちでゴール前に迫ったものの、20歳のGKシュチェスニを破れなかった。
その直後、ビジャに代えてケイタを入れて中盤の構成を変えたペップ。なのにも関わらず、その10分後にファン・ペルシーに同点ゴールを見舞われ、その5分後には元気なはずのケイタがカウンターからナスリを捕らえきれずに広大なスペースへの進入を許し、駆け上がってくるアルシャビンに余裕でパスを出され逆転された。アウェーで先制して最高のスタートだったのに、終盤のアーセナルの勢いとファンの大声援を差し引いたとしても、どこか歯車が噛み合わなかったような内容だった。
逆にガナーズはシュチェスニ、ジュルー、コシエルニら若いディフェンス陣も踏ん張り、対バルサということでスポットの浴びるセスクもさることながら、今シーズン成長著しくベンゲルからの信頼も大きいウィルシャーの奮闘も目立った。珍しく同点ゴールを決めたファン・ペルシーがベンゲルと抱き合うなんてシーンもあった。逆転弾を演出したナスリへパスを出したのは何を隠そうセスクだった。相手をリスペクトしつつ90分間チーム一丸となれてたガナーズが今日のバルサより上だった。
09-10シーズンではカンプ・ノウでメッシのゴールショーを披露され、"個人"にちんちんにされたガナーズだが、3月8日の夜はどんなゲームになるのか。カンプ・ノウに"帰ってくる"ことになるであろうセスクのパフォーマンス含め楽しみだ。
Arsenal 2-1 Barcelona
- シュチェスニ、エブエ、コシエルニ、ジュルー、クリシ、ソング
(68' アルシャビン)、ウィルシャー、セスク・ファブレガス、ウォルコット(77' ベントナー)、ナスリ
、ファン・ペルシー
- ビクトール・バルデス、ダニエウ・アウヴェス、ジェラール・ピケ
、アビダル、マクスウェル、シャビ、ブスケツ、イニエスタ
(89' アドリアーノ)、ペドロ、メッシ、ビジャ(68' セイドゥ・ケイタ)
- 得点者
- 26' ビジャ(BAR)、78' ファン・ペルシー(ARS)、83' アルシャビン(ARS)
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