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Webディレクター/デザイナーtakasyiのシネマアーカイブ。単純に観た映画を覚えとく手段のひとつになるメモ書き程度のテキスト。休みの前の日に、夜中遅くまで映画観るのとかたまらんですよね。

コンテイジョン / CONTAGION

CONTAGION

4

2011年 / アメリカ
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
脚本:スコット・Z・バーンズ
出演:マリオン・コティヤール / マット・デイモン / ローレンス・フィッシュバーン / ジュード・ロウ / グウィネス・パルトロー / ケイト・ウィンスレット / ブライアン・クランストン / ジェニファー・イーリー / サナ・レイサン

科学的なアプローチ、圧倒的なリアリズムによる緊迫感溢れるドキュメンタリータッチで描かれるウイルス感染パニックもの。パニックものとはいえ、フォーカスされてるのは人間ドラマ。ソダーバーグ、いい作品撮りますね。

カウボーイ&エイリアン / COWBOYS & ALIENS

COWBOYS & ALIENS

1

2011年 / アメリカ
監督:ジョン・ファヴロー
脚本:ロベルト・オーチー / アレックス・カーツマン / デイモン・リンデロフ / マーク・ファーガス / ホーク・オストビー
出演:ダニエル・クレイグ / ハリソン・フォード / オリヴィア・ワイルド / サム・ロックウェル / アダム・ビーチ / ポール・ダノ / ノア・リンガー / アビゲイル・スペンサー

こ、これはひどい...。

ゴールデンスランバー / GOLDEN SLUMBER

ゴールデンスランバー

4

2009年 / 日本
監督:中村義洋
脚本:中村義洋 / 林民夫 / 鈴木謙一
出演:堺雅人 / 竹内結子 / 吉岡秀隆 / 劇団ひとり / 柄本明 / 濱田岳 / 渋川清彦 / ベンガル / 大森南朋 / 貫地谷しほり / 相武紗季 / 永島敏行 / 石丸謙二郎 / ソニン / 木内みどり / 竜雷太 / 伊東四朗 / 香川照之

頭の片隅ではご都合主義的感は否めず、荒さもちらつく印象は受けたものの、いろんな伏線が繋がるお話として興味深く観れました。脇役のキャスティングがむちゃくちゃイイですね。容疑者の自宅に押しかけたマスコミを親父が一喝するシーンはスカッとしました。痴漢は死ね。北に行くのがロックみたいです。

キック・アス / KICK-ASS

KICK-ASS

4

2010年 / イギリス=アメリカ
監督:マシュー・ヴォーン
脚本:ジェーン・ゴールドマン / マシュー・ヴォーン
出演:アーロン・ジョンソン / クリストファー・ミンツ=プラッセ / マーク・ストロング / クロエ・グレース・モレッツ / ニコラス・ケイジ / ギャレット・M・ブラウン / クラーク・デューク / エヴァン・ピーターズ / デボラ・トゥイス / リンジー・フォンセカ / ソフィー・ウー

だいたい思い描くヒーローって、ここぞというときにはただならぬ力を発揮したりして敵をやっつけちゃいますが、このキック・アスというヒーローはそこらへんにいる悪ガキにナイフで刺されちゃいます。そんな導入部。

やはり話題の中心となるのは11歳の殺し屋ヒット・ガール。こんな幼い少女が大男を抜群のテクニックで次々と殺していったり、下品な言葉を使ったりしちゃったりしてたまらないわけですが、このへんをどう受け入れるかでざっくりとした評価が分かれちゃうんだろうなぁとは思いました。

防弾チョッキの耐久性を確かめさせるために娘ヒット・ガールに着せて撃つ父親ビッグ・ダディ。あんな仲の良い親子の登場シーンは自分の娘を撃っちゃうシーンですからね。ブッ飛んでる。

全編を通してビッグ・ダディのクソ真面目な立ち回りが良かった。終盤にかけては見違えるくらい立派に感じるようになってたキック・アスが、前半はあんな感じだったから余計に。

ゴダール・ソシアリスム / Film Socialisme

Film Socialisme

4

2010年 / スイス=フランス
監督:ジャン=リュック・ゴダール
脚本:ジャン=リュック・ゴダール
出演:カトリーヌ・タンヴィエ / クリスチャン・シニジェ / アガタ・クチュール / ジャン=マルク・ステーレ / アイ・アイダラ / マリー=クリスティーヌ・ベルジエ / ナデージュ・ボーソン=ディアーニュ / マチアス・ドマイディ / カンタン・グロセ / オルガ・リャザーノワ / モーリス・サルファティ / エリザベート・ヴィタリ / マリーヌ・バタジア / レニー・ケイ / パティ・スミス

『ゴダール・ソシアリスム』は“こんな事ども”、“どこへ行く、ヨーロッパ”、“われら人類”という3つの物語(もはや"物語"とかっていうありきたりな言葉では言い表せない気もするけど...)で構成されているが、始まりと同時に文学や映画、人物などをめまぐるしく引用させたゴダールの“ライヴ会場”へと放り出される。

そこに映し出されている映像ともそこで語られている内容ともシンクロせずに、乱暴なまでにモノラルとステレオを巧みに使い分け、別々のスピーカーから別々の情報を乗せた音が届く。映像もデジタルとデジタルを意図的に荒く加工したものと35mmフィルムが激しく切り替わり(全編をデジタル版で完成させ、その後ゴダール自身が編集に入り35mm変換を完成させた)、それらが交差する空間は刺激的かつ挑発的な空気に支配され、あたかもゴダール自身がすぐそばで VJ/DJを行ってるかのような、緻密でエネルギッシュで生々しい、まさに“ゴダールライヴ”が時にはブーストを起こしつつ息つく暇もなく展開される。

人類の歴史を築いたとされるエジプト、パレスチナ、オデッサ、ギリシャ、ナポリ、バルセロナの6つの都市を辿る章「われら人類」。そのバルセロナのシーンではFCバルセロナのイニエスタが激しいチャージに遭うスローモーションのTV映像が他の映像と交互に流れる場面がある。

ゴダールの作品には「引用元を知らないと作品を理解できない」といわれるくらい多種多様な引用が登場する。この『ゴダール・ソシアリスム』でも本編を構成するほとんどの要素が何かしらの引用を用いていて、それはまるでFCバルセロナが格下チームを相手にゲームを支配し、次々と強烈なシュートを浴びせるかのように飛び込んでくる。

プログラムにて引用元の一覧が載っていたが、全部で79個の引用が盛り込まれている。これらすべての知識を持って作品に臨めたとしても1つずつ理解して片付けていくのは至難の業だろう。だが、たとえ知らなかったとしても、“BE動詞は使うな”、“言葉のあらゆるイメージを退避させること”、“太陽を襲ってやる 太陽が襲ってくるのなら”、“今や 悪い奴らが真剣だ”などなど、一つ一つのテキストには印象に残るものがあったり、前述のようにそれに映像と音が加わることにより、より興味深く掘り下げてみようという好奇心にもかられる。