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Webディレクター/デザイナーtakasyiのシネマアーカイブ。単純に観た映画を覚えとく手段のひとつになるメモ書き程度のテキスト。休みの前の日に、夜中遅くまで映画観るのとかたまらんですよね。

ぐるりのこと。

ぐるりのこと。4

2008年 / 日本
監督:橋口亮輔
脚本:橋口亮輔
出演:木村多江 / リリー・フランキー / 倍賞美津子 / 寺島進 / 安藤玉恵 / 八嶋智人 / 寺田農 / 柄本明 / 木村祐一 / 斎藤洋介 / 温水洋一 / 加瀬亮 / 田辺誠一 / 横山めぐみ

凶悪事件を犯した人間を一定の距離を持ち、客観的に捉えて描く法廷画家という仕事をこなしつつ、女好きで感情を表に出さずに淡々と生きるカナオを演じたリリー・フランキーもそうなんだけど、なんといっても木村多江。

週3回はセックスする日を決めといたりで何事にもきっちりしてる序盤の役回りも去ることながら、流産して精神的にバランスを崩し始めたあたりから、作家の原稿を勝手に書き換えた後輩を叱ったあと窓の外を通る電車の色が反射するシーン、本屋でのサイン会、台風の日に家でカナオがクモを殺しちゃったくだりなどなど、印象に残る素晴らしい演技。

面倒くさかったり、どうしたらいいかわかんなかったり、いろいろあったけど、なんだか優しい気持ちになりました。決して大袈裟ではないささやかな幸せを感じました。画を描くのっていいなってあらためて思いました。「描くのも技術だけど、生きるのも技術」。

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カ行

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