昨日から公開、ジョエルとイーサンのコーエン兄弟最新作、前作『ノーカントリー』とは打って変わってのブラックコメディ仕立てな『バーン・アフター・リーディング』を六本木TOHOシネマズでさっそく鑑賞。
一緒に楽しくやれる役者たちに“作ってあげたい役”を与えるところから、アイデアが浮かんだんだ。
via: イーサン・コーエン
ただし、この映画の実現は、そのキャスト達のスケジュールが合うかどうかにかかっていたんだけどね。
via: ジョエル・コーエン
コーエン兄弟たるゆえん
ジョージ・クルーニー、フランシス・マクドーマンド、ブラッド・ピット、ジョン・マルコヴィッチ、ティルダ・スウィントンと豪華な顔ぶれながら、いわゆる商業主義やハリウッドに媚びることなく「撮りたいものを撮る」姿勢を貫き通してきたコーエン兄弟のそれを再確認したかのような内容でとっても満足。
一言で言えば、登場人物がみんなセコい。なんなんだあのセコさは。出会い系サイトを使い倒してるジョージ・クルーニー、全身整形手術の費用を求めて必死なフランシス・マクドーマンド、iPodと筋肉をこよなく愛するブラッド・ピット、アル中でCIAをクビになり暴露本で稼ごうとしてるジョン・マルコヴィッチなどなど、それぞれのキャラになりきってる上での「キメ顔」なんかがたまりません。真骨頂でもある"思わぬところに話が転がっていくおもしろさ"をCIA相手にブラックジョークでグイグイ魅せてくれました。
ジョン・マルコヴィッチの怪演
ブチギレ担当オズボーン・コックス役のジョン・マルコヴィッチが特に見事でした。本人も好きだったと語ってるように、冒頭のCIAをクビになるシーンは何度も見たいし、何度見ても見飽きないくらいの出来で、ジョンファンならずとも必見。
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