1996年 / フィンランド
監督:アキ・カウリスマキ
脚本:アキ・カウリスマキ
出演:カティ・オウティネン / カリ・ヴァーナネン / エリナ・サロ / サカリ・クオスマネン
本棚買っても並べる本がない、ソファーのローンが残ってんのにSONYのTVを買っちゃう、みたいなかわらなくもないやりくりがいいです。...あれ!?でもリストラされちゃったよ...!?どーすんの!?って具合で話が進んで行きます。
流動的じゃなく静的で、カメラと役者の絶妙な距離感、そして微妙に中心をずらした画角。いいわーカウリスマキさん。台詞も少ないけど、そっから伝わってくるものは遙かに大きい。そして描くフィンランド人がなんていうかちょっと不器用な感じなのが最高です。最初にレストランの厨房で飲んだくれて包丁持ってたヤツが暴れ出すくだりとか最高です。
友達がよく「底辺を極めた者が頂点を極める」とかって言ってるんですが、『過去のない男』『街のあかり』と並ぶ敗者3部作の1つってことで、でも内容としては一番ハッピーに近いんじゃないでしょうか。彼の作品はどれもヤバめですが、この敗者3部作で言うと、うーん、街のあかりか浮き雲かって感じですかねー。
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